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◆ ２００８年2008/01/15 (Tue)
　２００８年度、株が暴落して始まった。結論すると日本の信用が失墜し、株は儲からないと判断された。中小企業の倒産数も増えていて、政府の現状認識の判断が甘すぎて、国民の危機意識が乖離し、その感覚のずれが、国力の劣化を招いている。原油の高騰も物価に影響し、政府の対策が遅れ、弱者にシワ寄せが迫っているが、それでも緊張感が乏しい。今後も、原油の高騰は避けられないし、何時は無くなる資源だし、自身そのものが変革出来ないと、致命傷になる。当方は、零細企業で、社会の動きには影響は受けにくいが、新年から動きが激しい。
　
　９日、東大から装置の立会に見えられた。試作品の評価は好評だった。１１日、神奈川のＳ神社の二期工事の件で呼ばれた。有名な神社で、立派な池の造作が進んでいた。池のデザインは人間の手で如何様にも完成出来るが、池の水の透明度も上げたいと施主側が望まれた。当社は一期工事の飲料水を担当した。我々は、この水を浄水して５０項目をクリアーしたので招かれた。昨年、この仕事を請ける条件に３ヶ月に一度、必ずメンテナンスを行う事を条件に仕事を請けた。時間６トンの装置を検討するよう要望があった。昨年１２月から時間８トンの膜装置を造り始めている。急ぐのであればこれを転用する方向で準備を進めている。

　今年も日本生命の副会長のＩさん、日本経済新聞のＳ海さん、日新製鋼時代の野間さん。この三人の方は会う機会がないのに、毎年年賀状を戴いている。それも、２０年近く戴いている。私は目に障害が出て、字が書けなくなり、昨年から返事も出していない。それでも戴き申し訳なく思っている。
　副会長のＩさんとは、新宿の支店長の時代に会った。外交員から将来の社長候補だと耳打ちされて、紹介された。挨拶に時折来られたが、丁寧な態度に感銘を受けた。年に一度、年賀での交流が長く続いたが、私には大きな心の励みだった。日本を代表する会社の重役と私のような露天商レベルの無名の人間に差別もなく挨拶をして下さる謙虚さに答えたいと開発に力を入れて来た。
　日本経済新聞者のＳ海さんも不思議な人だ。彼は竹下首相の番記者を経て、私を良く取材してくれた。私が起草した会社の設立記念の宴会を学士会館で開催した。その時に取材に見えて会った。何度も記事を書いて戴いて、当時の会社ＲＨＤ社を有名にしてくれた。私は数億円をアメリカの会社に投資をして、大金を失ったが、その投資を進めた人物の事をＳ海氏に聞いて見た。彼は即座に詐欺しだと返事をくれた。詐欺師に騙されて私は独立したが、彼はその後、高松に転勤し、愛媛で会った。言わなかったが、彼が詐欺師と言ったのは関わりを持つなと言いたかったのだと思う。その後、面識はないが、年賀を戴いている。
　日新製鋼の社長からスカウトされて、転職した。社長のスパイと思われて、少し、苦労したが、批判の中で働く経験は自身莫大な財産になった。日新製鋼時代の野間さんは中でも心を許せる友人の一人である。
　私は大手企業を退職し起業したが、独立とは言え、唯のフリーターからの出発だった。私は不思議な生き物で、失業しても、仕事は途絶えなかった。三菱商事、味の素や富士レビオ、日本鋼管がコンサルタントの仕事をくれた。東大の教授、大場氏も２０年以上、裏から支えてくれ、今も頼むと相談に乗ってくれる。彼は、私に、虚業を実業にする天才だと冷やかされて来たが、２０年経ち、少しずつ形が出来だした。サラリーマンが起業して、成功する事は稀だと思う。今年で２０年を迎えるが遅咲きだと反省するが、唯一の自慢は友人達を含めて心は頼っても自力で生きてきた生き様を誇りに思っている。水をテーマに選び、一途に頑張って来たが、著名な方々と長年の励ましが、大きな力になり、少し形が出来だしたと思う。水の仕事は生活の仕事で、プラント設備から家庭用と広い用途があって、幅広い仕事だが、選ぶと零細の資本でも出来る。

　ＮＰＯで、熟年層や次世代を担う若者に仕事を提供する活動もはじめている。去年は３名参加した。１名は我がスタッフに成長し、工場を任せている。１名は大学を卒業して、私のスタッフになる予定でいる。昨年は中国の大学に短期留学させ、バリ島にも勉強に行かせた。もう一人は東大生、大学院に入学を予定している。大学院に行けば、当社と顧問契約が出来るので訓練をする。
　今年は、地元の建築会社のオーナーとバリ島のリゾートを経営オーナーが参加する。多分、経験を生かした刺激的な一年にしたい。

　今年は荒れる年になると思う。生活全体を見直している。石油の高騰で、物の値段が上がるし、穀物、魚介類、身近では、豆腐、納豆、燃料を使う全産業、農業、漁業と、全てが、悲鳴を上げる年になる。知恵を働かせて、生活を変えるチャンスにしたい。しかし、戦争よりましだし、毎日、イカや、マグロは食べないし、我慢すれば済む事で、気にはならない。ガソリンの値上げが続けば、北朝鮮の生活を学び、少し車の生活を控えたり、歩く距離を長くしたり、自転車に乗ったり、工夫をすれば、社会は変わる。私は仕事以外、自動車には乗らなくなったし、タクシーも使わない。移動は電車と、バスと決めている。値上げされたら買わなければ、困るのは供給側だと思う。昔は、100メートルの距離でも車で移動していたが、歩く習慣が身について健康になった。値上げは万歳だと思っている。毎日外食生活だが、浦安では自炊も始めだした。貧乏暮らしの準備を着々と楽しんでいる。小さな改革が広まると大きなうねりになって、圧力になる。日本人全員が一週間、自動車から離れた生活を送れば、強い圧力になり、ガソリンが売れなくなって、値上げは抑えられる。食費も少し、切り詰めた生活スタイルに変えると、事態は劇的に変わる。時代が激的にグローバル化して、変化しているのに、同じ生活スタイルを維持していては生きては行けない。危機感を持ち自立心があれば耐えられる。
　コンビニの弁当が年間1000トンのゴミとして捨てられている。スーパーと合わすと2000トンも破棄されている社会。値上げを嘆く前にこの壮大な無駄を許す国民は天罰を受ける。過剰生産のビジネスモデルを改めないと、人類の未来に希望は持てないし、石油の高騰は壮大な無駄を防ぐ天の声だと思うべきだ。庶民が、民意のレベルを上げて、時には、不買運動、節約運動を草の根の運動として起せば、大きな圧力になる。
　政府と民間に原油の備蓄がある。東北、新潟、北海道、冬の間は寒さの厳しい地域向けに、備蓄を切り崩す、暫定策で済む。備蓄の一ヶ月分を冬場に使って怒る国民はいない。

　昨年の１２月にハワイに出かけた。ワイキキも高層マンションが乱立し、大型開発が進み、物価も高かった。昨年、９月中国の武安を訪れ、ここも発展が進んでいたが、この訪問で、中国から日本の環境技術を買いたいと相談された。良く考えて、日本に環境技術が本当にあるのか疑問に思った。４０年前なら、日本には公害技術が盛んで技術開発が進んでいたが、今は、その技術は陳腐化し、人材も現役を退いている。昔の縁を頼って、新日鉄の環境部門に相談したが経験者がいない。報道番組で、温暖化の問題が盛んに論議されているが、無責任なコメンテーターが日本のエコ技術を輸出すればと簡単に発言しているが実態を知らない人の発言で、日本の技術は誇れるレベルにはない。中国で、色々衣頼があったので、大学に技術があるのか東大の教授に調査を頼んだ。私の認識は偏狭と思うが、日本の環境技術は多分存在しないと思う。まして、日本企業に外国に人材を輸出する余裕のある企業はないと思うし、日本の技術は高すぎて採算に合わない。東大の教授が中に入って三菱商事、重工、新日鉄と懇談したが、どの会社も、余剰人員は抱えていないし、世界で通用する人材で暇を持て余している人はいない。企業は極限まで合理化して、ギリギリの人員で操業し、交代要員の確保もままならない。儲かる仕事でないと動かない。東大の仕事をうけたが、少量の仕事を開発出来る会社は探しても無かったらしい。図面がないと造れないし、技術も少ない。量が纏まれば量産する会社もあるが、少量をこなせる会社はなくなった。１００年後に温暖化の危機を心配する前に、１０年後に技術が身近に、存在するのか、その方が心配になる。

　千葉の富津、静岡、厚木、新年に入り、印旛、房総、と訪れた。富津、印旛、のお客は共にお医者さん。その中に眼科のお医者さんがおられて安心した。富津の方は、山の中に別荘、印旛の方は、５００坪に敷地に畑を作っておられた。

　今月からつくばで、会議室をオープンさせた。厳しい景気が予想されるが、前向きに、考えている。当社の規模では大きなスペースだが、効率良く使いたい。アメリカの景気が怪しい。ドルの信用が収縮し大慌てだ。この状態が続くと、不況が進み、中堅規模の企業は苦しくなる。
　Ｎ鉱油さんから浄水装置の値下げの相談が来ているが、素材価格が30％近く上っている。値下げは難しい。

　韓国の大統領が変わり、日本との関係は良くなるだろう。正月、韓国の友人の会社から電話があって韓国でも膜装置を売りたいと相談された。今年は韓国と組み仕事を拡大したいと思っている。近々韓国を訪問する。

　熊本の農家から問い合わせがあったが流れた。士別からジャガイモとかぼちゃが送られて来て、知人に分けてあげると、美味しいと喜ばれた。
　
　昨年の１０月からつくばの倉庫脇にプールを新設している。井戸水が悪く使えない場所で、雨水のろ過と、生物処理等で対応する必要があるので、勉強を兼ねて研究用に投資をした。

　１１日ミニミニの社長が来られた。色々懇談したが、それなりに意味があった。