戻る
◆ ソーラーパネルの販売2010/02/03 (Wed)

 台東区に“災害用対策用”の浄水装置を販売したが、停電した場合は騒音が出るエンジン付き発電機しかない。そこで、太陽光発電の導入も考えている。会社で支払う電気代は、月に7万円程かかる。経費を下げる手段としても“太陽光の恵み”を受けたいので、導入を決めた。海外では、電気代が1kw/2円で供給されている国もあるのに、いくらサービスが良くても、日本の電気料金は高いと思う。公共料金は、石油の値上がりに左右されるので、安くするには、やはり太陽光発電の導入が中心になるだろう。

 この不況時に、社会に貢献出来る仕事を考えていたので、新しい試みとして、太陽光発電を学び、仕事にもなったらいいと思い付いた。しかし、調べてみると、手軽に購入できるのは、100W以下のパネルで、発電効率の大きなパネルは、あまり扱われていないことが分かった。購入ルートをあたると、150W・180Wのパネルを中国から仕入れることが出来たので、性能テストを開始した。このくらいの発電効率のパネルを中心に通販すれば、仕事になりそうな気もしてきた。

 太陽光で発電した電力は、「鉛バッテリー」に蓄電する方法が日本では最も多く、購入も簡単だが、蓄電用リチウムイオン電池は、日本ではほとんど流通していないことが分かった。リチウムイオン電池は、太陽光発電用としての実績はあまりないが、電気自動車に搭載されてからは、急速に開発が進み、10年保障の蓄電池も登場している。やがては、太陽光発電にも取り入れられると考えて、40AH・160AHのリチウムイオン電池を仕入れて、テストを始めている。

 これだけ当たり前に電気が使える日常を過ごしていると、太陽光発電のみの生活にすることは、どうしても不安になるのが人の性だと思う。「ずっと天気が悪かったら?」「蓄電池が壊れてしまったら?」と思い、結局は独立電源ではなく、晴れている時だけの発電を選ぶことになる。しかし、私が考えたのは、発電できない曇りや雨の場合は、リチウムイオン電池に溜めた電気を使用し、太陽光発電用の鉛バッテリーと組み合わせて使えば、さらに用途は広がるし、既存の「深夜電気料金」を有効に使えば、“安くて安心なシステム”になると思う。

 多くの人が太陽光発電に興味を持っていても“300万円近い初期投資”に、二の足を踏んでいるのも現実だ。私は100万円ぐらいで太陽光発電を導入できればいいと思っている。この価格帯になれば、購入できる人は確実に増えるだろう。太陽光発電を2kw/時間の規模で導入し、リチウムイオン電池を併用すれば、十分採算に合う計算になる。リチウムイオン電池は、太陽光発電には「高価で、扱いにくい」ので、敬遠されているが、急速に発展している。近い将来、普及が加速すると見ているので、この技術も習得したい。

 私は、“水”も、「安心して飲めて、安いこと」を基本にして、装置を製作している。水道料金も高くなる一方なので、井戸水の浄化用にホームクリーン浄水器を開発し、井戸水を飲料水にする装置を提供して来た。地下水は本来無料なので、有難い水源だが、現在では汚染が進み、安心しては飲めない。そこで、我々は井戸水浄化のための技術を開発し、ホームリーン装置として完成させた。「飲める水」というよりは、軟水になるので、日本人が馴染み深い水になる。井戸水をくみ上げるポンプの電気を、太陽光発電で補えば、停電・災害・非常時でも安心の「無料の天然水」になるので、心強い設備になると思う。自家発電を望まれるお客もいるし、自治体向けにも役立つので、太陽光をつけた装置を開発する予定だ。

 昨年の暮れに、カンボジアへ現地調査に行ったが、2月には、ネパールへ浄水装置の据付に出かける。現地は電気が通っていない地域が多く、太陽光発電も期待されている。水の浄化技術に加え、電気を安く提供できれば、鬼に金棒で、技術の開発を急いでいる。当社には技術者がいるし、声をかければ賛同者もいるので、手始めに、2kw程の発電量を基本に設計して、太陽光発電に興味があっても予算が厳しい人に向けて、オススメしたいと思う。当社では太陽光パネル・バッテリーの販売を含め、太陽光発電を行う手順などの講習までを行いたいと考え、準備している。売電型だけではなく、予算や性能の選択幅が広まれば、普及が加速すると思う。

 太陽光発電は、零細企業でも十分こなせる技術だし、大企業に全て任せると高い買い物になると思う。私の会社は、超純水装置をはじめ、大型のプラント装置を開発して来たが、いずれも、最初は手探りで製品化して、成功につなげてきた。この仕事も思いつきで始めて見たが、一気に開発を終えて、実用の段階に進むと確信している。私は貿易の仕事もしているので、欧米と中国のメーカーに太いパイプがあるし、加えて、技術の蓄積もある。個人で生んだ電気は、個人で使い、家庭の電気代を大幅に下げる仕組みが浸透しだすと仕事になるし、当面は、大型ソーラーパネルを中心に、通販で提供する仕事から始めてみる予定だ。

 産総研のベンチャー企業である「つくばテクノロジー社」と組み、太陽光発電の共同プロジェクトを立ち上げている。中国の技術の窓口はつくばテクノロジー社が担当し、欧米・日本の仕入れとマーケット開発は当社が担当している。“つくば発”のソーラービジネスを育てて、採算性のあるソーラー事業の推進を模索している。つくば市にある工場のコンテナーを改装し、「エコ・ソーラーハウス」として、実用発電を始めている。
 日本は、CO2の大幅な削減を目指していて、太陽光発電がこの計画の主になるが、ビジネスとしては、政府が進めるシナリオでは儲からないどころか、損になり兼ねない計画だ。平均的な家庭の電気使用量を賄うには、最低3〜5kwの容量が必要になるが、補助金も限定されて、250〜300万円はかかる。その割に、ビジネスとしてみると、メーカー以外には儲けが少ない。インターネットで、太陽光発電の会社を調べても、京セラ・シャープ・サンヨーなどの大企業、最近は、石油関連の大手がソーラーパネルの生産に莫大な投資をしている。投資をするということは、それ以上に大きな利益を生まないと、意味がない訳だが、現実は甘くはない。近い将来、余剰電気を売るこの仕組が、問題になると思う。

 中国から、150Wのソーラーパネル6枚、後から、改良した150Wと180Wの大型パネルを3枚ずつ追加購入した。他に、200AHの鉛バッテリー6つ、コントローラー、インバーター、LEDの照明広告看板2種類を仕入れた。2kWの電源容量で実際に生活することを仮定して、どの程度の電気製品を使えるのか調べている。100万円代で、中型の冷蔵庫・洗濯機・掃除機・ドライヤー・LED照明・オーディオ・ノートパソコン、考えて使えば、小型のテレビまで賄えそうで、3人家族なら、太陽光の恵みだけで生活ができる確信が持てた。

 次に、「太陽光発電は商売になるのか?」という答えだが、我慢すれば面白いと思う。日本は長年“技術大国”として発展して来たが、現状は高コストで、行き先が見えなくない。消費者のニーズを捕らえた会社のみが、不況の中で“勝ち組”に入っている。ユニクロも、生産は低賃金の海外で行い、斬新なデザインと色合いを取り揃え安い価格で、大量販売して利益を上げているが、百貨店は閉鎖が続き、大型スーパーも苦戦している。カメラのサクラヤも、全店舗閉鎖に追い込まれ、大量仕入れの格安電気店しか生き残れない。日本全体が縮小低落状態の中だが、この太陽光発電の仕事は零細企業に向いていると思う。政府が声高に叫ぶソーラー事業は、経済の救世主にはなれないが、自然エネルギーを使う点では、おもしろい仕事だ。

 昨年の11月8日に、中国の太陽光パネルのメーカーを訪れた。日本では、零細企業がこの業界へ参入しても、儲けることは至難の業で、代理店になったとしても、量を売らなければ、元が取れない。補助金という名の“税金”で生き延びるビジネスだし、底が浅い。大企業は、補助金や税制を利用して生きてはいけるが、中小零細企業が利益を上げるには制約が多過ぎる。
 当社は、最先端の膜技術を採用した井戸水浄水装置を販売しているが、業者として、太陽光は有望で、装置に組み込むことで、生き残れる商材になると考えている。本職の井戸水浄化でも、必ずポンプが必要だし、非常・災害時を考えると、自家発電機能の開発は欠かせない。このプロジェクトの進行中は、いろいろと本業を生かした応用案を考えてきた。私は、“新しい仕事”がしたいし、次世代の産業として考えると、悪い仕事ではない気がする。新しいことを始めるには、意識革命が必要だが、この仕事は開発費が安くて済むし、損が出ないので、有難い。零細企業でも取り組める環境ビジネスの一つだと思う。水と電力は魅力的なテーマで、水の仕事は軌道に乗って来たので、次は太陽光発電のプロジェクトを仕上げて、大手と競っても、勝算のある仕事にすることが私の使命だと思う。

 福島県にある、電気の通らない獏原人村を訪れた。太陽光発電のみで生活しているお宅に訪問し、どれほどの日常生活が可能か見学させてもらったが、太陽光の発電だけでも、予想以上に快適な生活をされていた。
さらに、インバーターを見てヒントを得た。つまり、電気規格のない、ボーダレス電力である太陽光発電に、さまざまなインバーターを使い分ければ、世界中の電気製品が日本国内で自由に使えることになる。中国製品なら200Vで使え、欧米の製品を使いたいなら、合わせて調整すれば自分の好みや採算性を重視した電気製品が使用できる。福島の見学が縁で知り合った電気の専門家に、今回購入した太陽光パネルの評価してもらい、それを中国側に伝えて再度造り直したので、品質も向上し、十分製品として売れるレベルに仕上がった。
 インバーターの開発は、つくばテクノロジー社でも可能だし、LEDランプも輸入すれば仕事になる。ソーラーパネル・インバーター・バッテリー・LEDランプのシステムで使えば、照明費は大幅に低減し、環境改善・経済性・収益性にメリットが出て、きちんとした仕事になる。

 水の仕事も、大手コンビニメーカーと、つくばのお客さんに納入が決まった。岡山、大垣、佐賀、印西から問い合わせもある。コンビニ向けの装置は、硫化水素臭改善をクリアする装置として開発したが、私が見ても見事な装置に仕上がった。佐賀のお客は、一年前から検討をしていた客なので、九州エリアを考えた価格を提示している。お客の立場なら、一円でも安い方が良いと思う。私もこの要望に応えたいので、運賃を自社で持つ考え方を提示している。