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◆ 自動販売機2003/11/04 (Tue)

 大阪の堺市の秀和石油の社長から自動販売機の製造の打診の話があった。私達は1990年頃に日本で初めて水の自動販売機を販売するのにフレッシュ・ウォーター(FRESH WATER)と言う組織をつくって秋田の小林工業さんや市光工業の子会社、北海道の若手の経営者、新宿の佐藤秀工務店等が参加して水の自動販売機の普及活動を開始した。秋田の小林工業は東北のTDKの実質的な製造会社で知名度も高く技術力では日本で有数の会社である。小林工業の会長である小林会長は、私が鉄の会社で新規事業を手掛けた東欧諸国のフェライトの工場を建設する際に初めてお会いした。その時から私のことを影日向なく応援していただいて、ビジネスを進めて行く上において精神的なバックボーンになった。今年の夏頃、預けていた自動販売機を引き取りに秋田に出向いた折にはまだまだ元気いっぱいのご様子でお話を頂いた。晩年はカラオケが好きでご自分で作ったCDを頂き、健康についても不安が感じられなかったが11月4日の朝に2日の日に亡くなったと言う報告を受けた。私が知る限り秋田で生まれた偉大な経営者であり、お亡くなりになったことを残念に思う。私が水の自動販売機について思い入れが深いのは、当時、水のビジネスを育てようとして集まった面々が時代の流れとして年老いて行くのを見て、早くより高性能な安全な水を提供する装置を世に送り出したい願いが強いのもこれらの人達の心意気に応える方法として情熱を傾けている。秀和さんの計画は水道水を浄化して水を売る自動販売機の形ではなく比叡山の山中の水を汲み上げて小型のタンクローリーで自動販売機に運んで浄化して料理水に使うということだった。この方式は、アメリカの自動販売機の会社の私の友人がメキシコで採用して水を採取して浄化する方式で水を販売している。しかし、その時私は殺菌の問題があるのでこの計画は無謀であると言うことで断った。秀和さんの意見は違っていて約500人の社員を持つまでに石油の販売で拡大してきた自信のある言葉で『中東の石油を精製したガソリンの販売しているコストより水を販売する方が高い。メリットは必ずある』と力説された。最近、わたくしの心構えとして頭で理解をして結論付ける物の考え方が時々出ることを反省している。原点である不可能を可能にする挑戦的な気持ちが失われていてはいけないので殺菌水の開発と自動販売機との組み合わせを考えていたが、生駒のお寺から自動販売機の注文を受けて秀和さんのアイディアを取り入れて井戸水もタンクを付けて水を殺菌浄化する装置を開発することを見事に当社の技術担当の水野が実現した。値段も秀和さんと約束しておいた150万円を切れる装置が完成して11月13日に納入することになった。この装置はあくまでもプロトタイプの領域であるが再製第1号の自動販売機である記念すべき1号である。塩素ではない純水電解還元殺菌水を装備しているので未来型の装置と誇りを持っている。

 話が変わるが愛知県の神谷さんからこの殺菌水を養殖用の鮎のウィルス対策に使えるかと質問が寄せられたが、濃度管理を誤ると魚も死ぬのではないかと言うので断ったが霞ヶ浦で約60万匹の養殖用の鯉がコイヘルペスウイルスのウィルスで大量死した。その後、少し分かってはきたが35℃の温度で消滅すると言われているが原因は分からない。又、治療法も除菌法も現状では分からない。現在分かっている段階では鯉意外には病気がうつらないと言われているが、これもはなはだ怪しい。もっと言えばそうした湖の水を飲まなければいけない現状の方がもっと恐ろしい。井戸水も危ない、霞ヶ浦の水も危ない、家庭用の浄水器で果たして対応できるのか疑問である。

私が水の殺菌水を普及させたい意図はここにある。現在アメリカの電極を購入して日本の電源メーカーで整流器を作ってもらい殺菌水の装置を開発している。現在、約35リットル〜200リットルの殺菌水を製造できる装置を作って洗車場の水に応用して殺菌効果の確認テストを始めている。この装置の能力は約5000ppmの濃度の殺菌水が製造できて
全ての菌が死ぬといわれる50ppmの濃度に薄めると1リットルで約25トンの水を殺菌処理できる装置である。単純に計算すると25トン×200リットルとして約5000トンもの水を消毒殺菌する装置の開発を行っている。

 また次の自動販売機には50ppmの殺菌水が取り出せる機能の付いた装置の開発を行って養殖場の水の浄化や殺菌を行って水質の汚染有機物の分解等、大量に水を処理する浄化方法に役立てればとい思っている。一般の人はほとんどご承知でないかもしれませんが野菜や食品加工関係の殺菌は非常に危険な状況が絡んでいる。鯉の病気がイスラレルで発見されてなぜ霞ヶ浦で急に発生して65万匹も大量死したのか、これは世界惨事の予兆かもしれない。私達水を扱う業界の一人としてこうした大量の水を殺菌浄化する大プロジェクトを担得る会社になりたいとおもっている。近々、殺菌水の自動販売機が出来れば中国の大連あたりに私の知り合いもいるので1台寄付してSARS対策等の役に立つのであれば面白いプロジェクトになると思っている。秀和さんから問題定義されて私達が行動に起こしてまた新しい技術が生まれたことを誇りに思っている。