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◆ 仲 介 | 2003/07/23 (Wed) |
最近、商社やブローカー的な仲介業者から当社の製品を販売したいという申し込みが増えてきた。 基本的には、お断りする方向で話を終えている。 理由としては単純なことで、純水に関して、まして超純水に関しての基本的な知識のない方に、販売を依頼しても、購入されるユーザーにとってプラスにならないと判断しているからだ。 ほとんどの質問においては、純水と超純水の違いも理解されてない方が多く、パンフレットやカタログの請求を求められる。 純水や超純水の説明は学術論文にちゃんと列記してあるので、パンフレットやカタログを見る前に図書館等で基本的な勉強をしないと販売できないものだと理解して欲しい。 今日も相模原のある会社に納めるのに、当社の製品を扱いたいと申し入れがあったが、水質の状態、作業の内容、純度の基準、TOCの単位等ガス成分の除去の必要性、イオン交換樹脂かEDIか、全てのことが理解されていない方がこの種の機械を扱って販売をしようと思っておられるが、到底無理だと思うので、お断りしている。 つくば市の中でも、研究所に物品を納入されている商社の方から、当社の製品を売るのに過去の納入実績を知らせるようにご指示をいただいているが、超純水に関しては各社とも超極秘の製品を作っているのに、過去に私たちが販売をしてお世話になった会社の名前を、営業の手段として公表することは失礼にあたるし、その旨の質問をしなければ買わないという客にはかえって売らない方が世の中うまくいくと思っている。 過去10年、大学や半導体の会社や政府関係者や、世界のトップ企業やその他諸々の会社に私達は納入しているが、過去の納入実績がどんなに現実の製品に影響を与えるのかが不思議で仕方ない。 私は現在の会社が明日に向かってどのような形で経営しているか、このことが一番大事と思うので、情報公開を含めて全て私達が行っている営業活動の一端をHP上で公開し、私達の経営方針の一部を理解していただければ幸いだという観点で公開している。 EDIは専門の水の書物において技術的には公開されているし、簡単に言えば、ROのもう少し進んだモジュールと理解していただければ、その精度においては十分証明されている製品で、世界中がイオン交換樹脂の薬品で再生するビジネスより、薬品を使わずクリーンな純水を造るこの方式に移行しているのは、厳然たる事実で、専門的にこの種の製品を扱うのであれば、基本的ないろはは勉強していただかないと販売に応じることはできない。 中空膜の件においても、私達が半導体の超純水の最終段階で、菌を通さない役割を果たすために使用されていた非常に高価な膜を、井戸水の浄化や排水設備の浄化に使えるように、改良に改良を重ねて作り上げてきた製品で、世間的には製造会社も3社ほどなく非常に購入しがたい製品である。 私達のような零細企業は大手の看板は持ち合わせていないので、技術と手作りの製品を作って品質及び機能に関しては世界的なレベルに水準をおいて製造しているので、あえて量を売る力を備えようとは思っていない。 一品一品ユーザーの方がダイレクトで私達の製品を買うから、安く製造設備として使えるのであって、仲介業者を通して私達が販売をした場合、何のために私達が身を削ってコスト競争力を付けた趣旨が崩れてしまう。 簡単な言葉で言えば、売りたい人が増えるよりも買いたい人が少しずつ増える方がうれしいのであって、ユーザーが指定する以外仲介業者の方には申し訳ないが、基本的には販売はしないということを宣言しておきたいと思う。 私達は景気不景気に関わらず、庶民の井戸水の浄水設備を今後拡大していくのであくまでも世間の動きに惑わされず、好きな人に販売をするという原則、いくらお金を積まれようと嫌いな人には売りたくないという気持ちを堅持して、今後とも少しずつ地味に営業活動を進めたいと思っている。 今月、1000万の商品2件分がキャンセルになった。 時間2トンと時間3トンのEDIの超純水装置プラス前処理プラス脱気装置プラスUV装置等フルラインで1000万で販売を求められたが、こういう非常識な価格提示をされると私達は100%お断りすることにしている。 その中で3トン分の脱気装置を付けた場合、脱気装置だけで150万から200万のコストがかかり、このコストは私達のコストではなく、客側のオプションであるにも関わらず、トータル値段を1000万の中に組み込んでくれという非常識な話まで出てくる。 イオン交換樹脂の再生する機械を100万そこそこで作ってくれという依頼がきたりするが、この根拠も常識を通り越した話なので、全く考慮に入れずお断りしている。 相手先のコストの計算はタンクだとか樹脂だとか再生バルブだとか、配管だとか部品のコストを積算して原価はこれだけなので、これ以上安いものを作ってくれという説明を我々にする。 装置のトータル的な考え方は、部品のコストの足し算ではなしにプラントとして最適に機能するかというノウハウ料が価格を形成するのに、下請けの仕事の延長で当社に依頼されても、過去も現在も未来も当社は絶対に下請けの仕事はしない。 直接ユーザーに対しての責任がまっとうできないような商売は私達は行わないのだ。 ついでに井戸水の家庭用について、毎日カタログとコストの質問攻めにあっているが、鉄やマンガン、塩素イオン、殺菌、それらのものをクリアーするのにいくら家庭用だといっても50万以下でできる話は世界中に存在はしない。 もし、鉄マンガンや色度を50万ぐらいで完全に取れる装置があれば、私達が即座に購入するほど井戸水の浄化は非常に難しいものである。 もし、50万以内で作りたい、購入したいという方がおられれば、当社ではなく他社の情報を調べられた方が良いと思う。 大手のN社が15万くらいの除鉄装置を販売しているが、3ヶ月くらいするとうまくいかないので、また当社に質問してくる人が多い。 一般的にはこの種の浄化をしようと思えば、だいたい150万から300万ぐらいが世間一般のコストで当社では80万ぐらいで販売できるように鋭意努力をしている次第である。 こうしたことを理解された上で、当社の品物を購入していただければありがたい。 もし、冒頭で説明した純水や超純水のことがお分かりにならない方、購入を度外視して、「少し初歩的なことを学びたい」という謙虚な方がいれば、当社の超純水設備をいつでもお見せしたいと思っている。 販売もしないで超純水装置を常に運転しているメーカーは、たぶん当社しかないと確信している。 私達は中国市場の販売価格が最大の関心事であり、世界でまずひけをとらない価格で販売しているので、客の要望には全てに応えることはできない。 パンフレットも説明書も当社にお見えになった時には公開はするが、その資料も全て一件一件水質において、作業の目的に応じて、仕様書の形で作っているので、インターネットに載っている資料が私達のパンフレットだと理解していただきたい。 それでも吟味して購入してあげる、売ってあげる、という人々が集まっていただければ喜んで装置の製造に力を入れる次第である。 |