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◆ 膜技術の市場開拓 | 2005/06/16 (Thu) |
昨年、私の会社と韓国の大手財閥とで合弁の話がありましたが、当社の売上額が少ない事が理由で、交渉は凍結状態になりました。売上額が信用の全てと判断され、小さな規模の会社を馬鹿にする風潮があります。洋の東西同じです。先日、つくばの病院から純水装置の保守点検の依頼がありました。最後の理事会の承認を議論した際、地元の銀行と取引がないとの理由で仕事が出来なく成りました。私も昔は大企業で働いていましたので大きな規模の会社を信頼しますが、能力は圧倒的に零細企業で生き残っている人の方が優れています。私は会社の規模やスケールで判断する風潮を認めますが先端技術を手がけている人間から見ると時代錯誤の面も感じます。私は今後とも会社の規模を大きくする積もりは無いのでこの種の話は笑ってお断りしています。今日の企業価値は、時代のスピードに対応出きる企業かどうかが判断基準です。中途半端な大きさの企業は逆に危ないし、新しい技術や柔軟な考え方を持たない会社は危ないと思います。しかし、その大手財閥の会社が新たに面白い提案をしてきました。私に刺激されたのか、中空糸膜フイルターを開発したいので、協力を求めてきました。「小さな会社に頼って来るな」が素直な感想です。日本のマーケットを調査して欲しいらしい。合わせて開発した製品を当社に買い上げて欲しいと言う。彼等は私達が膜プロジェクトを立ち上げたのでより興味が深くなったのでしょう。大手企業が何時も考えるパターンです。マーケット調査して製造を始めるやり方は古すぎます。調査で販売先が簡単に見つかり、物が売れ、儲かれば楽ですが、甘い空白のマーケットは存在しません。市場開拓は激しい戦場です。この膜の技術を使っての感想ですが、水処理の常識を変える優れた性能があり今後、大きな可能性を含んでいます。日本製の膜製品は非常に高価で、普及が半導体や一部の高度処理の分野に限られていますが、今後は大きく市場が広がりそうです。色々な会社が参入すれば市場拡大は速く進みます。当社は現在採算を無視してマーケットを作るのに100万円を切る膜装置を開発しています。軟水器や除鉄装置、逆洗膜装置付きのフルセットにしたろ過機を製作しています。この価格では他社も参入し難い価格です。マーケットをつくる為に実積の投資です。新しい技術と商品が新しい市場をつくれば嬉しい限りです。この中空糸膜は非常に有望で、小が大を喰う商品に成長すると確信しています。小さな会社と馬鹿にされていますが馬鹿は馬鹿らしく楽しんで働く決意です。この製品を開発した発端を述べなすと、私が病気で倒れ救急車で搬送されて緊急に透析治療で回復しました。治療中に中空糸膜のダイアライザーを見て、価格を聞くと非常に高額でした。超大型の膜製品を作りたく思い退院後メーカーを訪問して相談しましたが、超高額の見積もりが提示されました。膜糸の原料を製造する友人達に相談し基本アイデアを出して製造機を開発しました。最初は手作りで始め少しずつ商品化に成功しました。大幅にコストを下げるために、関連部品は中国を巻き込む作戦を立て、次第に品質レベルの高い競争力のある中空糸膜が生まれました。私は大を喰う豪快な仕事がしたいので、より一段高い目標を立てています。この開発の経緯から国際的な協力関係が生まれました。零細企業範囲を超えて来ました。このビジネスを進めるのには、実力のある会社の参加が必要です。多分、数年後には色々な企業が参加して日本のマーケットを押さえる積もりでいます。中国や韓国で、膜に関係する様々な部品と人材を集める為浄水装置の計装と電源部の開発、脱気膜の利用技術、大型還元装置の開発を委託して水の自販機に組み込む仕事を進めています。8月頃には試作機が完成しますので、また新しい動きになると思います。 最近は、中国との貿易は厳しくなっています。取引金額が高くなり資金がないと簡単に商いが出来なくなって来ました。私達は先行投資をしていますので融通が利きますが、新規の取引は難しい仕事です。もし、中国と仕事をしたい企業様があれば。当社のパイプの活用をお勧めします。中国は政府も、ビジネス界も日本に対しては強気ですが、人脈があると意外に簡単です。中国の強気の背景には、中国経済の行き詰まりが一部にあると見ています。中国の実状は好調な溌展の陰で経済格差が大きな矛盾を生み、深刻です。中国とのビジネスは小銭では出来ないし、貧乏な国ではありません。簡単に儲かる仕事も見つかりません。彼等は優秀です。単純な金儲けをさせませんが、反応も速く興味の尽きない相手です。私は海外ビジネスが専門なので彼等と上手く付き合っています。彼等を納得させる唯一の道はお金です。彼等はつくばに来ました。当社を調査に来たのです。数週間返事がなかったので、また、馬鹿にされそうになったので現金を送りました。お金で信用が勝ち得るのですから簡単でした。 プラントパワー(有機アミノ酸酵素水)の販売を、NPO法人で再開しようと思って色々検討中です。別会社のプリンスビラで販売を委託していましたが、資金不足で現在休眠中の様です。ベンチャー企業が農業資材を単独で販売して生き残る事は難しいようです。私と最後まで共に働いていれば良かったと思いますが、優秀な人材は自分で仕事がしたいので止められません。私の方が輸入元なので従来の顧客様に限定で販売を始めようと思っています。今のところ超純水装置や井戸水浄化装置等が順調に販売を伸ばしていますので、少し、宣伝費を掛けて遊びながら会員制の組織で販売価格を下げて売る予定です。零細小業は潰れて当たり前の時代です。下請けや中間マージンで生きる会社は益々厳しくなります。日本の社会は強い者が勝ち、弱いものが滅びる競争社会になりました。古い既存の安定社会がガタガタと崩壊しています。金持ちも貧乏人も生きるのに難しい時代ですが、次々と課題に挑戦して飛躍を遂げて行きたいと思っています。 |